2018年 9月 21日(金曜日)
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脱保湿はいつ行うか?保湿と脱保湿、タイミングと功罪

ステロイド外用者はワセリンなどの保湿剤を使用していることがほとんどです。ステロイド外用剤と保湿剤とを併用している場合、脱ステロイドと併せて脱保湿も実践しなければ、脱ステロイドに成功する確率は低くなります。私の場合は脱ステロイド開始直後の皮膚のチクチクした痛みを和らげる潤滑剤の役割としてのみワセリンを使い、滲出液が出始めるのに併せてワセリン塗布を中止しました。この期間約3週間。それから保湿剤とも縁切りができ、脱ステロイド脱保湿に成功しました。 脱保湿を脱ステロイドに併用 回復は早い ステロイド塗布している方のほとんどが白色ワセリンや亜鉛華軟膏といった保湿剤を使用しております。保湿剤使用者が脱ステロイドを行うにあたり、保湿剤も一緒に断つことが有効である事実はまだ広く認識されているとはいい難い状況です。どうしてもステロイドを断つことにばかりに意識が集中してしまいますので、仕方のないことかもしれません。 しかし、脱ステロイドと併せて、脱保湿を行うと回復が著しく早いのです。 “脱保湿をすれば3年かかるところを3ヶ月で治せる!” という言葉は、脱ステ脱保湿経験者の格言といっても言い過ぎではないくらい、脱ステ戦士たちの共通認識となっています。 ※脱ステ戦士とは、脱ステロイドに立ち向かう患者さんを形容してつくられた言葉です。脱ステロイドを扱うブログやサイトの多くにこの用語ができます。このサイトに立ち寄っていただいたあなたも脱ステ戦士であり、あるいは脱ステ戦士になる潜在力を持った人物です。ご家族様やご友人たちは、脱ステ戦士たちを支える衛生兵ですね!ただ、「脱ステ脱保湿戦士」というと語呂が長いので、あまり聞いたことがありません。 白色ワセリン 潤滑剤として利用 滲出液出現まで 図1.脱ステロイド開始から3週目までを皮膚状態とともに図解しました。トリハダになった皮膚は触るととても痛いです。安静時でもシャツが擦れただけで痛みを感じます。この痛みをやり過ごすために、潤滑剤として白色ワセリンを使います。これで、なんとか日常生活はやり過ごすことができます。そして、3週間ほどすると、トリハダは幾分収まり、皮膚からの放熱が白色ワセリンに抑制され、ほてり感を生じます。この時期になると、ステロイド開始3週も経っているので、脱ステへの恐怖感も薄らぎ、「保湿剤もやめてもいけるんじゃないか!!」とやる気がでてきます。以後、脱保湿を行い、その後、滲出液が出る時期へ突入します。 私が経験した保湿剤が「有効である」期間は、ステロイドを断ってすぐの1週間、痛みを伴うトリハダ状の皮膚状態を潤滑剤として利用し、うまくやり過ごすことが出来た点にのみにあります。ステロイドを断って1週間は、服を着る動作の擦れ具合だけでも皮膚が痛くなるのです。私は上半身に主にステロイドを塗布していたため、首から腰までの毛穴がトリハダのように隆起し、一つひとつの毛穴に痛みを感じました。その時期に保湿剤(白色ワセリン)を身体に塗ることにより、保湿剤が潤滑油として機能してくれます。 しかし、脱ステロイド開始後およそ3週間経った頃、白色ワセリンを塗った皮膚領域にほてり感が出現しました。白色ワセリンは石油製品なので肌に合わないのではないか?と考え、皮膚によいとされる馬油に変えてみました。しかし、それでもなお、ほてり感は依然残りました。 当初「白色ワセリンもやめた方がいいんじゃないのか」とうすうす感じていました。しかし、ほてり感がきえず、脱ステロイド開始後3週間もがんばれた実績があったので、「おい!ワセリンも止められるぜ!やってやろう!」という気持ちに変化しました。私の場合3週間目を過ぎて、いよいよ決心がついたのかもしれません。 また阪南中央病院の佐藤健二先生著のインターネット公開論文に、「保湿剤が脱ステロイド中の皮膚の回復に遅れをもたらす可能性」があることが書かれてあり、保湿剤をいざ断とうとすると、脱ステロイドと同じようなリバウンドが現れるという保湿剤依存症※1になるとの報告がありました。以上のことから、私は保湿剤も中止する決心をしたのです。 ※1『「成人型アトピー性皮膚炎」の脱ステロイド、脱保湿剤の名古屋での経験 佐藤健二、皮膚、第41巻、増刊21号、1999年12月、108-111』に紹介されています ステもやめ保湿もやめ 心が楽になる 保湿剤とステロイド剤と、全てを断つことにより心がとても楽になります。皮膚に影響のあるすべてのものから離れることで、治療に専念できる心構えを持つことができたからです。保湿剤を塗らないので、入浴後の地獄のような皮膚の痛みには辛抱強く耐えねばなりませんでしたが、自己治癒力を信じることだけを考えられる単純で純粋な心境になれます。 脱ステロイド中に保湿剤をつかうべきか否か、専門家の間でも議論があります。 保湿剤は20~30年前までは、乾燥肌(アトピー性皮膚炎ではない健常者の乾燥肌)に多く用いられてきました。特に主婦の間ではアトピーの皮膚であるなしにかかわらず、保湿剤を常習的に使うことが行われているため、「皮膚に絶対よいものだ」という固定観念がどうしても拭い去れません。主婦の方、そしてその子供さんがアトピーで脱ステロイドを行うときに、脱保湿まで試みることに、なかなか決心がつきません。思考的固着とでもいいましょうか、なかなか踏ん切りがつかないのです。 目の前に起こっている事実を考え、自分なりに考察をすれば、答えは導かれます。いろいろ意見がありますが、私は、脱保湿をして脱ステロイドに成功しました。   保湿の功罪 脱保湿の功罪 ◎ ・脱ステ開始直後~10日間に起こる皮膚の痛みを和らげる ・「ステロイドも保湿も要らない!これで全てを断てる!!......」っていう晴れ晴れとした気持ち ・保湿剤依存症にならなくてすむ ・リバウンド期間が短くてすむ △ ・脱ステ開始20日以降に塗るとほてりを感じ、暑苦しい    ・脱ステ開始直後~10日間は、保湿剤塗らないと皮膚が痛くてどうしようもなくなる。 × ・保湿剤依存症のリスク ・特に思いつきません   編集後記 脱ステロイドという用語はネットでもよく話題になっていますが、脱保湿という用語は主流ではないような印象です。脱保湿という用語を最初に使い始めたのは阪南中央病院の佐藤先生の記した著書にタイトルとして紹介されたのがそうなのかな・・・?と個人的には思うのですがどうなのでしょう。 記事でも書いたように、私の場合は、脱ステロイド開始後の3週間は白色ワセリンに助けられました。潤滑剤の役割としてのワセリンの存在なくして、私の脱ステロイドは成功しなかったと思います。私は3週間という時期が脱保湿を開始できるタイミングでしたが、みなさまそれぞれにタイミングというのは異なるのではないかと思います。 「私はいついつ脱保湿したよ」とか「俺はところどころ断続的に使いながら脱ステロイドできたぜ!」という方がいらっしゃましたら、コメントなどいただけたら、議論が活性化すると思います。 では、次回の記事でお会いしましょう。

ステロイド剤、保湿剤の塗布歴

外用ステロイド剤、保湿剤の使用歴を時期別に簡単な症状と併せて、表にしました。 私のステロイド塗布歴は8年です。脱ステ専門医からは「重症」であると言われました。 ステロイドは2~3ヶ月も連続して塗布すると依存症となります。 ステロイド剤はその濃度により5ランクに分かれますが、皮膚やホルモンバランスの影響には大きな差異はありません。つまり、どのステロイド剤を使ってもホルモンバランスは崩れ、長期にわたる使用はあなたの皮膚をステロイド依存皮膚症に陥れます。 あなたの使用しているステロイド剤、塗布期間をもう一度見直し、以下の記事をお読みください。 fig. ステロイド・保湿剤塗布歴の表   外用ステロイド剤の塗布歴 小学生の頃より、夏になれば、肘や膝の関節、背中に 汗疹(あせも) ができる程度でした。 中学1年から続けていた部活動(運動部)を中学3年の夏に止め、運動不足になります。 高校に入学し、環境変化によるストレスもあってか春先でも,肘窩膝膕・背中にあせもに類するような?発疹ができるようになりました。 地元の医院(皮膚科・アレルギー科・内科を専科とする開業医)で診てもらい、アトピー性皮膚炎と診断されます。 最初はⅣ群,Ⅴ群のステロイド軟膏であるキンダベート,オイラックスを与えられました。   その後、漢方で体質改善を試みるも、その副作用で背中全体に発疹が広がります。 すぐに漢方を止め、医院受診後、Ⅱ群のメサデルムを処方されます。 発疹が落ち着いてしばらくしてから非ステロイド軟膏を混ぜ合わせたメサデルムに切り替え、塗布箇所は、両肩、脇、背中、ひじ関節、腰。特に両肩、腰を中心に塗っていたが、塗布量は入浴後うすく塗るだけでした。 このメサデルムを大学4年までの約8年もの間使い続けます。 また首や額にも赤みがあったので、レダコート軟膏を塗布していました。 途中、新薬であるプロトピック軟膏に切り替えようとするが、塗布後に患部が熱を帯び赤みが改善されないので一週間で止めます。 その後はレダコート軟膏を使い続けます。 ただし、額の赤みはそれほど気にならなかったので塗ったり塗らなかったりでした。 大学生活に入ってからはほとんど塗っておらず、自然に塗らなくなっります。 首まわりも荒れていましたが、額と同じように自然に塗らなくなりました。 高校一年終わり頃から乾燥肌になります。 保湿剤にいたっては,高校2年ころからキトクールを塗っていました。 しかし,それを塗っていたからといって乾燥肌は改善しませんでした。   保湿剤の塗布歴 大学2年生頃から白色ワセリンを塗るようになります。 その頃の私の身体は,入浴後すぐに乾燥が始まり,かゆみと痛みとで保湿剤で皮膚を保護せざるを得ない状況にまで悪化していました。 また入浴後でなくとも、常時白色ワセリンを持ち歩き,肌が乾燥してくる度に塗っている状態であった(この状態はもはや重症でありました)。   ・保湿剤使用歴 →高校時代・・・キトクール、尿素化粧水 →大学時代はじめ・・・乳液 →大学時代終り頃・・・ツバキ油、白色ワセリン     最初、保湿剤は高校時代にキトクール、尿素化粧水(水に尿素とグリセリンを混ぜた化粧水)その後ホームセンターなどに売っている乳液、そして大学4年頃から白色ワセリンを使っていました。 キトクールは1年くらい使い続けましたが、た いへん高価な化粧品ですので、このまま使い続けることは考え直さねばなり ませんでした。高校時代の私の肌の乾燥具合はそれほど酷くなく、冬場、平均的な人の肌よりかは少し乾燥している程度でした。その後尿素化粧水を自家製でつ くり塗布しますが、肌に沁みること、そして水分がすぐに蒸発することから、保湿の効果は期待できないと使用を諦めました。そして市販の800円前後で売っ ている乳液に替え、それを約3年間使い続けます。 アトピー性皮膚炎の人の肌は敏感で乾燥していると判を押したように言われますが、私から言わしてもらえれば、それは体質によるものではなく、すべてステロイドを使っていたことに原因があるということです。ステロイドが皮膚細胞の本来持っているキューティクル機能を抑制したり停止させたりするのでしょう。私の経験を踏まえて確信をもって言えることは、ステロイドが敏感肌(神経的影響)をつくり、物理化学的に乾燥肌(物理化学的)を作り出すということです。   大学4年になる頃には、手のひらと足の裏以外の全身の肌がかなり酷い敏感肌・乾燥肌に悪化しました。入浴後はもちろんのこと昼間でも肌が荒れていたのです。毎日白色ワセリンを持ち歩き、学校でも乾燥すればその都度塗っていました。そのころ入浴後は全身に白色ワセリンを塗るようになります。顔を含め首から胴体、脚すべて皮膚という皮膚に白色ワセリンを塗っていました。 丁寧にかつ何層にも塗っていましたので全身塗り終わるにはゆうに30分を超えました。 ワセリンは薄く塗ればいいといわれますが、入浴後の肌は極度の敏感状態にありますので、マッサージするように皮膚に塗りこませるような塗り方をしないと肌が落ち着きませんでした。   そして、大学卒業を機に「脱ステロイド・脱保湿」に踏み切ります。

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