アトピー性皮膚炎 ステロイド&保湿剤 離脱体験記と情報提供

8年に亘り塗り続けたアトピー性皮膚炎治療薬のステロイド外用剤、保湿剤からの離脱体験をもとに、離脱に必要なノウハウを提供しています。

滲出液|滲出液の対処方法

投稿:2016.06.19
更新:2018.01.01 加筆修正

ステロイド離脱において滲出液が表皮からじとじとと流れ出る。異様な臭いと不快さと痒みとをもよおす滲出液に対処し続けていくことこそが、ステロイド離脱を成功に導くといっても過言ではない。

ここではその滲出液の対処方法について私が実践したことを記す。

滲出液の対処方法

異臭を放つ滲出液ではあるが、滲出液それ自体は “ 悪 ” ではない。滲出液には水分の次にたんぱく質を多く含む血漿である。赤く爛(ただ)れた皮膚、つまり糜爛(びらん)状態の皮膚に対して、炎症や掻き傷で損傷を受けた皮膚の修復を早めようと躰は栄養分に富んだ滲出液を体表に出している。であるため、しみ出た滲出液はなるべく体表にそのままにしてあげたほうが治りが早い。滲出液をティッシュやタオルで頻回に拭き取ったり、入浴を積極的に行ったりするのは控えなければならない。このことを念頭に置いておくこと。

よって、目的は、雨の日のフロントガラスに沿って水滴が流れ落ちてくるように、体表の滲出液付着キャパシティを超えて流れ落ちてきた余分な滲出液に対してどう対処するかである。

私が実践してきたことは次の2つである。ガーゼを取り換えること、そして着ているシャツを取り換えること。

対処法1. 余分な滲出液をガーゼに吸わせる

皮膚に留まらずに液滴となって体表を流れ落ちてくる過剰な滲出液はガーゼに吸わせる。ガーゼは、清潔な滅菌ガーゼをお勧めするが、天然素材の綿ガーゼであれば肌に優しいので良いように思う。大きさは糜爛部の面積によって変わるため、予めカットしていないタイプのガーゼが汎用性があってよいと思う。背中に使うのなら7~10cm角がよいかもしれない。

綿100%天然ガーゼ

fig. 1 綿100%天然素材ガーゼ。画像はあくまで参考であるので、直接お近くのドラッグストアへ赴いて商品を選んでいただきたい。予めカットして売られているガーゼもあるが、糜爛面積は離脱経過時期によって変わるため、その都度ガーゼの大きさを調整する必要がある。自分で大きさをカットできる折り畳みタイプが使い勝手よいかもしれない。(※画像をクリックすると通販サイトへ移動します)

大抵の場合、お住まい近くのドラッグストアにガーゼ(滅菌ガーゼ)は在庫として置いてあると思うので、糜爛部の大きさに合ったものを選ぶと良い。

ガーゼの使い方であるが、いったん洗濯して軟らかくすることをお勧めする。新しい草鞋(わらじ)よりも履きなれた物の方が歩き易いのと同じ道理で、軟らかくしたガーゼは肌にチクチクすることなく馴染み易い。そして、滲出液の量によってガーゼを重ねる枚数を調節する。1枚で充分な場合もあれば、2,3枚重ねて用いることもある。4枚以上重ねて用いると蒸れて保湿になり、痒みを増幅する場合もあるため避けた方が良い。

貼り付け方は、テープなど使わず直接肌にガーゼをあてただけでよい。滲出液でガーゼが表皮に貼りついて落ちてくることはない。

使用後のガーゼは、軽くお湯で粗洗いしてから洗濯機へかける。粗洗いするのは滲出液をあらかじめ落とすためである。粗洗いせずいきなり洗濯機へ放り込むと、洗濯機内壁や一緒に洗う服などに滲出液がしみつく。一旦滲出液がしみこむとなかなか取れるものではないから気をつけること。

ガーゼは清潔に洗濯し、日光干しして清潔にしておき何度も使う。破れてしまえば、新しいものと交換する。

重ねて記述するが、滲出液をティッシュペーパーやタオルなどで拭い取ることはしないこと。滲出液には皮膚の回復を加速させるたんぱく質をはじめとしたの栄養分が含まれており、それらを皮膚から除外してしまえば治療に余計な時間がかかってしまう。特にティッシュペーパーは禁忌。利便性が良いためついついティッシュペーパーを使いたくなる気持ちは分かるが、ティッシュペーパーの製造過程で付着した化学物質が皮膚への刺激物質となる。よって皮膚状態が悪化し、治療が遅くなってしまうことになる。滲出液はガーゼに吸わせるのがベストである。

ガーゼから滲出液がしみ出し、着ているシャツも滲出液で濡れ、シャツもガーゼと一緒になって皮膚に貼り付いている状態になることがあるが、それは特に問題はない。無理にはがそうとすると、新しくできた若い皮が一緒に剥がれてしまうことになる。2,3日おきの入浴までそのままにしておく。入浴時にシャツの上からシャワーをかけ、その流水でガーゼを自然にふやかして、流水の勢いと重力による自然落下で皮膚からゆっくり離すようにすれば、簡単にガーゼが皮膚から滑り落ちてくるのだ。

対処法2. シャツを着替える

ステロイド離脱期間中、私は学校に通っていた。あまりに滲出液がしみ出てくるときは、1週間休みを先生に告げ、自宅で安静にした。しかし、レポートの提出や試験など、どうしても外出しなければならないときは、シャツの替えを2,3枚カバンに入れておき、トイレで着替え授業や試験を受けた。

ステロイド離脱期間中は、なるべくなら入浴をしないことに越したことはない。しかし、雑菌の繁殖と心理的な不快感から、2,3日に1回の割合で入浴するのが折衷案だと思う。

入浴するまでの間は、シャツを替えることで不快感を紛らわしていた。もちろん、シャツを脱ぐときに、糜爛面を引っ張るような状態ならシャツを脱いではならない。夜中の痒みで知らぬ間に皮膚を掻いてしまい、自然とシャツが剥がれたときは仕方がないのではあるが…。

シャツの色は、滲出液がしみ込んでいるのが外見からわかりにくいように紺・黒系のものを着たほうがよいだろう。滲出液で濡れたシャツをみるのは、当人にとって憂鬱な気分になるからである。

シャツ

fig. 2  シャツの見本。滲出液がしみ込んでも目立たないように、紺・黒系統のシャツを選んだ方がよい。滲出液のしみついたシャツは洗っても洗っても臭いがこびりついていて人前ではもう着れないので、滲出液用に惜しげのないシャツを用意しておくこと。家にあるものと合わせて10枚以上は準備しておきたい。私の場合は20枚程度揃えた。お近くの衣料品店で手軽に買えるものでよい(※画像をクリックすると通販サイトへ移動します)

シャツの線維が滲出液と一緒に皮膚にこびりついてしまうことがあるが、そのままにしておく。無理にはがそうとすると新しい若い皮膚まで剥がれてしまう。線維が剥がれてシャツは次第にくたくたになるから、多めに揃えておくこと。

滲出液が嫌というほどシャツに染みつき、何度も洗濯機を回さないといけなくなるため、惜しげのないシャツを専用に用意した方がいい。購入するのなら、お近くの衣料品店で売られている¥600~700-前後の綿生地の物がよいであろう。

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